車中泊は非日常の楽しみが味わえることで、ここ数年間で人気となってきています。
気軽に車中泊もできるようになってきていますが、実は注意しないと命の危険にも繋がりかねないこともあるのです。
そこで、ルールを守って安全に車中泊が楽しめるように、注意しなければいけないポイント10選をご紹介します。
目次
正しい車中泊を楽しむために
車中泊が楽しめるスポットは全国各地で増えており、代表的なところは道の駅やサービスエリアなどがあります。
しかし、一部でマナーの悪さも目立つようになってきて、車中泊禁止の道の駅が出てきているほどです。
車中泊スポットとして代表的な道の駅なのに、なぜ車中泊禁止となったのでしょうか。
それは、以下の行動をした方々がいたからといわれています。
- 数日間(長時間)の駐車スペースを占有する行為
- 駐車場でバーベキュー
- 洗面所で料理準備などの炊事
- 車中泊で出たゴミを置いて帰る行為
車中泊できるスポットは、バーベキュー場やコテージではありません。
これまで聞いた中で特に悪質だと思ったのは、洗面所で魚を捌いたりして内蔵など捨てて帰るような人達もいたそうです。
当然、道の駅の立場からすればこのような行為は何のメリットもなく、掃除が増えるだけなので車中泊禁止となったのも分かります。
このような行動をしないためには、車中泊は一時的に駐車スペースを借りているという認識がなければいけません。
私有地ではないので、常識的なマナーを守って楽しみたいですね。
車中泊で注意するポイント10選
車中泊を思う存分に楽しむためにも、注意しなければいけないポイントがあります。
この注意点を守らなかったために、命の危険にもつながる可能性も考えられます。
そうならないためにも注意しなければいけないポイントを守るようにして、車中泊を楽しんでください。
注意1.エンジンは停止
暑い夏や冬に車中泊するとき、ついエンジンをかけて暖房や冷房を付けたくなりがちです。
しかし、エンジンは停止して車中泊をしましょう。
かけっぱなしにすると、近隣への迷惑や環境破壊にも繋がるためです。
それだけではありません。
エンジンをかけて就寝すると、何が起こるか予測できずに命の危険にも繋がる可能性が高いのです。
冬は就寝中に降雪となることが考えられ、雪でマフラーが塞がってしまうことがあります。そして、気づかずに排気ガスが車内に入ってきて一酸化炭素中毒で死亡することもあり、実際に事故も起こっています。
冬以外でもエンジンからマフラーまでの間に何らかの理由で排気ガスが漏れてしまい、知らないうちに隙間から車内に入ってきて死亡した例もあります。
このように排気ガスによる一酸化炭素中毒に遭わないために、エンジンは停止して、夏は電池式の扇風機などで少しだけ窓を開けて風通しを良くしたり、冬は防寒対策して外気温が室内に入らないようにカーテンやシェードを付けるようにします。
注意2.寝袋は必ず用意
寝袋は冬の車中泊でも夏の車中泊でも用意するようにします。
冬の車中泊では寝袋がかなり防寒対策に繋がり、夏の車中泊では防犯対策にも繋がります。
これは私の実体験ですが、冬の車中泊時に寝袋が無かったため、毛布で就寝したことがありました。
就寝直後は問題なかったのですが、徐々に気温が下がり始めた深夜になると、毛布の隙間から冷たい空気が入ってきて、ゆっくり寝ることができませんでした。
逆に夏は寝袋の必要無しと思われがちですが、朝方の肌寒さを経験した私にとっては、薄いタイプの寝袋が必要でした。
特に女性の場合、何もかけないで就寝するのは「女性が寝ています」と周囲からも分かると思いますので、防犯面でも寝袋は必要です。
注意3.エコノミークラス症候群
車中泊では、エコノミークラス症候群にも注意が必要です。
エコノミークラス症候群と聞くと飛行機のエコノミークラスだけしか起こらないと思いがちですが、そんなことはなく非常に危険な症状です。
車中泊でのエコノミークラス症候群は、特に災害時に問題視されてきて、一時的にニュースでも取り上げられたほどです。
エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢でいると特に脚などの下半身が圧迫されて、血流が悪くなってしまい血栓ができてしまいます。
その血栓が肺に流れてしまうことで、呼吸困難や最悪の場合は亡くなることもある病気です。
このエコノミークラス症候群にならないためには、長時間座った状態でいないようにするなど、心臓より下に血液を溜めさせないことが重要のようです。
車中泊でこのような病気を防ぐためには、定期的に水分補給やマッサージ、そして就寝時にはフルフラットにシートを倒して休むことになります。
車中泊でエコノミークラス症候群になる人は多いようですので、注意するように気を付けてください。
注意4.交通事故
車中泊している時でも交通事故に遭ってしまう可能性があるので注意が必要です。
私が以前見たのは、道路やサービスエリアの路肩に駐車して車中泊しているキャンピングカーがいました。
路肩に駐車しているから安全という事はありません。
路肩で車中泊して就寝時に、後ろから追突される危険性も考えられとても恐ろしいのです。きちんと決められた場所に駐車して、車中泊するようにしましょう。
注意5.車上荒らし
車中泊では車上荒らしにも注意が必要です。
車中泊している方の多くは、何かあっても安心なように必要以上の金銭など持っていることと思います。
また、長期間の車中泊旅を続けている方でしたら、一眼レフカメラやパソコンなどの電子機器、生活雑貨のほとんどを積載している場合がほとんどでしょう。
そういう事を車上荒らしをする犯人は知っていることでしょう。
そういうあなたを犯人はタイミングを図って犯行できるように見られていることだって考えられます。少し気を緩めた瞬間に限って車内を物色されたり、少しだけ車から離れた時間を狙って犯行に及ぶことも考えられます。
盗まれてはいけないようなものは、肌身離さず持っているか、車内の見えにくいような場所に収納しましょう。
窓から覗くと、みえるような場所には絶対に貴重品を放置しないでください。これは車内で就寝時にも窓ガラスを割られて犯行に遭う場合もあるので、注意しましょう。
注意6.暑さ、寒さ対策は万全に
車中泊では、住宅とは違って暑さや寒さが伝わりやすく、また、暑さ対策で冷房していてもエンジンを切ったらすぐに暑くなるのが車中泊の特徴です。
そのため、暑さ寒さ対策によって車内の快適性が大きく変わります。
一番は外気温を車内に入れないようにするために、窓ガラスにカーテンやシェードが効果的です。
特にカーテンよりもシェードの方が、窓ガラスに隙間を作らせないので、真夏や真冬には外気温が入りにくくお勧めです。
オススメなシェードを以前の記事で紹介していますので、ご覧ください。
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また、夏では熱中症対策が必要です。
指1本分程度の窓を開けて、電池式扇風機などで空気を循環するだけでも快適性が違います。
熱中症になってしまうと危険な状態にもなりかねませんので、注意するようにしましょう。
車中泊では、特に7月から8月の真夏と12月から2月の真冬にする人は対策が必要です。
注意7.女性や年配の一人旅
車中泊で女性や年配の一人旅は楽しいですが、犯罪被害に気を付けなければいけません。
特に女性の場合では、わいせつ行為などの注意が必要で、年配の場合には強盗などに注意が必要です。
犯人はどこで狙っているかわかりません。
特に夜で車から離れる時などは、注意しましょう。
そこで、車内の目立つような場所に貴重品を置かないようにしたりして、ドアロックは必ずするようにします。
注意8.覗き被害
車中泊は、道の駅やサービスエリアで過ごす人が多くなりましたが、被害も出ています。
私が経験したことなのですが、夜の7時ごろに道の駅に到着して疲れたので就寝準備して横になりかけたら、窓ガラスから車内を覗く人がいました。
恐怖で顔を上げることができず、そっと目を開けているのが精一杯でした。
被害はありませんでしたが、車上荒らし目的や変質者の可能性もあります。
以前、ニュースとなった事件がありました。
それは、覗いて女性だった場合、ナンパしてトークで気を緩ませたらわいせつ行為に及ぶというレイプに近い事件です。
男性だった場合でも金銭を奪う事件が発生するかもしれません。
このような被害にあわないためにもドアロックは必ずするようにして、周りに助けを求めることができる安全なところを見つけて車中泊するようにしましょう。
注意9.ドアロックは必ずする
つい忘れがちなのが、ドアロックです。
トイレ休憩時などで数分離れた時でもドアロックしないと盗まれたり危険な犯罪にも繋がりかねません。
ほんの一瞬でも車から離れる時にはドアロックするようにして、車内に乗り込んでもすぐにドアロックするようにしましょう。
車中泊できるような道の駅などでは、防犯カメラが少ないところもあります。
注意10.周りに助けを求めれるところで車中泊
車中泊で快適にぐっすり寝たいために、少し離れた場所や暗い場所を選びがちです。
しかし、何かトラブルになった時に周りにも気づいてもらうことができないので、危険といえます。
そこで、道の駅やサービスエリアなどの駐車場では、離れた場所や照明が無いようなところではなく、人通りが多少あるところを選んで車中泊するようにします。
そして、特に女性や年配の方で真夜中のトイレは事件に巻き込まれないように注意が必要です。
まとめ
車中泊を思う存分に楽しむためには、事件や事故だけでなく病気にもならないようにすることが大切なポイントです。
ここでもう一度おさらいします。
- エンジンは停止して楽しむ
- 寝袋を用意する
- エコノミークラス症候群にならないようにする
- 交通事故になりそうな場所は控える
- 車上荒らしに遭わないため対策する
- 暑さや寒さ対策をしっかりする
- 女性や年配の一人旅は気を付ける
- 覗き被害に遭わない場所を選ぶ
- ドアロックは必ずする
- 周囲に助けを求めることができる場所を選ぶ
ほんの少し気を付けるだけで車中泊は100%楽しくなるはずです。
是非、ここまでご紹介してきたポイントを抑えていただき、楽しい車中泊にしましょう。